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「ふたりのせかいりょこうー東日本大震災から6年 姉妹人形の奇跡」を読んで

注:ネタバレを少し含みます。

はじめに

こんにちは。雪猫と申します。今は中学3年生で、東日本大震災のときはまだ2才でした。ですので震災の記憶はほとんどありません。ですが、このような悲劇が二度と起こらないように自分で自分の身を守る行動を震災から学んでいきたいと思っています。
※正直、苦手なので頑張って魅力が伝わるようにかきたいと思います。

きっかけ

私は宮城県の石巻市にある大川小学校と門脇小学校に行きました。どちらも震災によって被災した小学校です。

大川小学校は、映画「生きる」が公開され知っている方もいるかと思います。地震による津波によって児童74名、教職員10名が亡くなりました。

小学校内部は危険で入れないので詳しく知るために大川震災伝承館にも行きました。

大川小学校は犠牲者の慰霊・追悼の場であり、震災の出来事や避難の重要性を伝えるとともに、防災や減災、判断や行動、いのちについて考える防災教育の場として公開しています

石巻市震災遺構

地震が発生してから大川小学校に津波が来るまでの時間は約51分。津波の情報は学校に伝わっており、学校のバスも待機していました。すぐ近くにある裏山に避難していれば、全員助かったはずなのに。
裏山に逃げようと言った生徒や教員はいたようでしたが、待機になりその後三角地帯で津波に流されました。助かる命が助かりませんでした。


門脇小学校は、震災遺構(震災によって被災した建物を保存しておくもの)で唯一「津波火災」の痕跡を伝える建物です。小学校の在校児童224人は無事でしたが下校中だった児童7名が亡くなりました。

門脇小学校は津波火災による被災状況を残す全国で唯一の震災遺構として、
平時における訓練の重要性や避難の在り方を考えてもらうとともに、生命の尊さや自然と共に生きることの意味を改めて知ることの大切さを伝えています

石巻市震災遺構

児童は一度グラウンドに避難した後、教員の誘導で小学校裏の日和山に避難して津波や火災から難を逃れました。

小学校の火災の跡を見て、当時の被害の凄さが分かりました。あれに児童が飲み込まれてたかもしれないと思うとぞっとします。


私は震災をより深く知るため、門脇小学校の近くにあるMEET門脇という伝承交流施設に行きました。

MEET門脇では、被災物を見たり当時子どもだった人たちの体験談を漫画動画で学んだりシアターを見たり等で、震災に関して学ぶことができます。

そこで出会ったのが「ふたりのせかいりょこうー東日本大震災から6年 姉妹人形の奇跡」という本です。

「ふたりのせかいりょこうー東日本大震災から6年 姉妹人形の奇跡」とは

注:震災に関する漫画の画像が出てきます。

この本は、震災によって娘の愛梨ちゃんを亡くした佐藤美香さんが書かれたものです。

愛梨ちゃんは日和幼稚園のバスで津波と火災に巻き込まれ亡くなりました。
この命は助かったかもしれないいえ、絶対に助かった命です。私はこの事件をこの本だけでなく下の冊子の漫画でも知りました。

「命を守るために 東日本大震災の悲劇から学ぶ」より
※画質が悪くぼけているところもありますが、ご了承ください……。

2011年3月11日 東日本大震災発生
捜索・・・そして再会

愛梨ちゃんには妹の珠莉ちゃんがいました。珠莉ちゃんは愛梨ちゃんを失ってもなお、お姉ちゃんはいると信じています。

ある日、珠莉ちゃんはサンタさんにこうお願いします。

「お姉ちゃんと私とサンタさんの人形が欲しい」

美香さんは正直少し悩んだそうですが、「こころスマイルプロジェクト」のボランティアの方の協力によって編みぐるみの人形を作り、無事にプレゼントすることができました。

そして、翌年のクリスマス。今度は珠莉ちゃんはこうサンタさんにお願いします。

「きょ年プレゼントしてくれたわたしとあいりお姉ちゃんの人形をせかいじゅうにいっしょにりょこうさせてほしいです」

と。

美香さんやたくさんのボランティアの方々によってこの願いは叶えられていきます。

感想

この本を読んでる途中、何度も珠莉ちゃんの優しさに涙が溢れました。

すごいね。がんばったね。つらいね。大人だね。

たくさんの感情が湧きあがりました。

なかには幼稚園側への怒りの感情も。


…………ですが、色々思っているうちにだんだんこう思うようになりました。

「なんだか、自分すごく他人事みたいだな」

この本から何を感じて伝えたとしても他人事のように聞こえてしまいます。体験したことがある人しか分からない感情。それは知ることができません。とても悔しいです。

でも、知りたいです。見て感じる度に何か大事な事を教えてくれている気がします。私ができること……。暖かい何か。明るい何かを…………。

おわりに

ぜひ「ふたりのせかいりょこうー東日本大震災から6年 姉妹人形の奇跡」を読んでみて下さい。少なからずあなたに何かしらを届けてくれると思います。そして命を大事にし、この本以外(私が行った大川小学校や門脇小学校など)からも震災を知り自分が何をすべきか、これからどう生きるかを考えてみてください。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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注:震災当時の画像あり

冊子裏

悲劇を繰り返さないために

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