思い出と変わりたい自分
私は髪を染めたことはありません。中学生だからというのもありますが正直、自分に似合う髪色、ましてや髪型も分からないからです。ですが、髪を赤や緑、黄色、ピンクなどの可愛らしい色に染めている子を見ると「いいなぁ」と思ってしまいます。
髪に関しての思い出ですと私が印象的なのは、初めて髪を切ったときのことです。まだ私が2才(?)ぐらいの頃、北海道に旅行に行く前日に切りました。小さいときの話ですが、なんとなく覚えています。
その頃私は、友達の行動や物を真似していました。例えば、友達がこの遊びをしていたら一緒に同じ遊びをするだったり、友達がこの服を着ていたら私も同じかんじの服を着るだったり。私はきっとその友達がとても好きで「このこがするならわたしも!」というかんじだったのでしょう。
だから、友達の髪型がショートカットになったとき、私はこう思いました。「かわいい!わたしもそのかみにしたい!」と。
私は考えました。
「どうやったら、あんなふうにできるのかなあ」
「そういえば、はさみってなんでもきれるよなあ」
「そうだ!かみをはさみできればきっとあんなふうにかわいくなるんだ!」
バサッ
大きな音がして父がかけつけるとそこには、はさみを片手に持ちゴミ箱の上で髪を切る私の姿が。
父はすぐにはさみを取って私を怒鳴りました。そりゃそうです。すこーし目を離したすきに髪を切ったんですから。それも自分で。
母によると仕事中父から電話があり、私が髪を切ったと。父は怒ってるし、私は大泣きだしでもう訳が分かんなかったそうです。
その後北海道に旅行に行く話は延期になり、すぐに美容院の予約をとってしっかりと美容師さんにきれいに切ってもらったとか。まあ、私が最初に思いっきり切ったせいでパッツンになりましたが。
話を少し変えまして、最初に「中学生だから」髪を染めないと書きましたが、大人になったら別に染めてもいいわけです。自分に似合う髪色が分からないって言ったって、まだやってないから分からないに決まってます。
ですが、私が髪を染めるのはもう若いとはいえないおばさんになったときでしょう。勿論「白髪染め」のことです。
私の祖母は白髪でも綺麗ですが、私には白髪にする(だろうという)勇気は今はありません。多分老いても出てきません。私が髪を染めない、老いたら白髪染めしたいのはこれが原因です。
勇気がない。言い換えると、「自分に自信がない」。
自信がないなら、頑張って自信を持てるようにすればいい。やりたいなら、自分のやりたいようにやればいい。
分かってるけどできません。実例がないから怖いですし、普通でいたい。
そりゃ周りがやりたいように自分を変えていたら私だってそうしたいです。
でも、やっぱりルールとか定義とか印象とかあるがあるので変われない。真面目でも、自分らしく生きることができたらいいんですけど。まあ、自分らしくもまだ分かっていませんが。
でも、願望はあります。一回ぐらい自由に、柄でもないフリルの付いたピンクのミニスカを履いて紫と黒の髪に染めてカラコンをして可愛い靴を履いて東京の街を歩いてみたいなと。
…………願望ではあるんですけど、想像するだけでぞわっとします。正直に言うと似合わな過ぎて気持ち悪いです(自分だけのことです)。考えてみると何だか自分らしくはない気がします。
可愛い物や人を見て可愛いって思うことが一番ですかね。少し変態っぽいかもしれませんが。でも、可愛い人を見て軽蔑する人よりかは増しだと思います。
私は自分なりに今を生き、自分の好きなことをし続けたいと思います。将来の自分が輝いていることを願って。
雪猫